動物を飼ったことのない私が、初めて迎えたのがタロです。
2か月過ぎで我が家に来て、異変に気付いたのは6カ月の頃でした。
白い筋のようなものが、黒目の真ん中から三方向に走っていました。
ドッグトレーナーの友人から「白内障かな、でも若いのに」と、
気になることを言われていたので、病院に行くまでに覚悟ができていました。
診てもらうと、やっぱり白内障。
遺伝だろうとのことでした。
覚悟していたものの、心臓がバクバクしたのを覚えています。
帰って夫に伝えると夫は大泣き。
それまでに色々調べていた私はすでに受け入れることができていました。
タロは病院がものすごく嫌いです。
入る前に力いっぱい踏ん張り、泣き叫んで診察台から飛び降りようとするほど。
この子は手術したいと思うだろうか、と色んなことを考えて眠れませんでした。
病院の先生と相談し、決めた結論は『手術しない』でした。
犬は人と違って目だけを頼りに動いてるわけじゃないから、
嗅覚だけでも、たぶん飼い主さんが想像しているより大丈夫だよ、
と仰ったのが大きなきっかけです。
どうしてもこの子の目にメスを入れる選択は選べませんでした。
進行を遅らせる目薬だけを続け、数年後、タロの目は真っ白になりました。
今は目の前におやつを差し出しても気がつきません。
それでも元気いっぱい走り回ります。
目の高さになる角になるものは全てどけたり買い替えたりして、
安全な環境を整えています。
今はこれでよかった、これからも大丈夫と思っています。